
今年読んだ本で、転換点をくれた一冊。佐藤優さんの「嫉妬と自己愛」。社会を生き抜く方法として、”他者からの嫉妬との向き合い方”と”自分の自己愛の持ち方”をテーマにした一冊なのですが、自分の中にうずまくどろんとした違和感をサラサラにしてくれるような刺激がありました。
イエス・キリストが最も重要な戒めとして記した言葉のひとつ
「自分を愛するようにあなたの隣人を愛しなさい」
私でも知ってるくらい有名な言葉ですが、キリストですら「まず自分をしっかり愛してはじめて他者を愛することができる」と言っているのだと。
他者への愛をもつためには、「自己愛が健全な状態」であることが前提、ということが主題として繰り返し書かれていて、なんだか当たり前のようで、ナルシストでも自己犠牲的でもないバランスって意外と日本人って難しい気がしていて、改めて言われると小さなパラダイムシフトが起こった感覚がありました。
30代になって離婚や退職や病気や独立や、いいことももちろんあったけど「厄年オンパレードか!」っていうくらい試練の方が多かった私ですが、1つの原因として、20代までに築いてきた自己愛を一回ぶっこわしてリビルドしてたから、今まで起こらなかった試練が押し寄せてきたのかもと思ったり。
「人生とは試練を乗り越えていくことである」という言葉もあるくらいなので、これからも勇気を持って立ち向かっていきたいと、今心から思えるのは、なんとなく「どんなことがあっても自分なら再生できるかも」という自信がこの再生の数年間で芽生えたことと、周りの人のあたたかい強さのおかげなのだと思う今日このごろです。つらいことは怖いけど、つらいことやリスクから逃げる癖がつくのはもっと怖いですね。
"Don't forget to fall in love with yourself first."
とは、高校生の時からおませにハマっていたイケイケフェミニズムドラマの最高峰、SEX AND THE CITYの大好きなセリフですが、佐藤優さんとキャリー・ブラッドショーが繋がるのはなんとなく面白いし、人生の真理って意外とシンプルなのかもと思います。
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