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この業界も、メディアプロデューサーとしてのキャリアも少し長くなってきたので、
「女性系の仕事がしたいんです」 
という相談を、男女問わず今まで幾度となくうけてきました。


で、偶然ご縁があって前職から2プロジェクト、
女性系メディアの編集長という仕事をさせてもらっているのですが、


実は私自身はあまり、
まずビジネスをする人間としては
女性系の◯◯の仕事がしたいとかは全く思ったことがなく、

ただ世の中に求められている新しい面白いものをちゃんと作り出していける人でありたいという、使命感ベースで仕事をするところが大きいです。
(というか年々仕事人格は女性の中ではマイノリティの方に向かっていっている気がする)


あと、一個人的にも、
これもたまに意外がられるんですが、
いわゆる女性的なこと、ファッションにも美容にもめちゃくちゃ疎くて、
服も何着もおなじようなのを買ってしまうし
(もう誰かに選んでほしいくらい)

アイシャドーはこないだ気づいたんですけど5年変えてなくてさすがに自分でひいたので
買い換えようかと思いつつどれ買ったらいいかわからないし、
それを調べるのすら億劫だと思っている派でして(ごめんなさい)、


トレンドに敏感でおしゃれな人とか可愛くしている人、
しかもそれを天性で楽しみながらやっている女性を見ると本当にすごいなと思うし、
才能に恵まれていて羨ましいな、と思います。



なので、仕事モチベーションも一個人としても、
実は「女性系」の仕事に見えているよりも縁のない私が、
(もちろん、私自身が女性であるということは活きている一要素だと思いますが)
どうして今、女性系メディアの仕事をするようになっているのかと思うのですが、

そこには、「女性系」という一種のマジックワードで意外と見落とされがちな
「女性系メディア」の担うべき本来の役割が、多くの人に求められているタイミング
だからなのではと考えています。




私がここ2年ほど、
女性系コンテンツ制作の責任を負う立場として大事にしているのが、


結局女性の中では
美容オタクもファッションオタクも女性の中ではマイノリティであることを忘れてはいけなくて、


多くの女性は「綺麗になるためのメソッドの基本のキ」を
想像よりも全然理解しないまま大人になっている、
ということを念頭に置くこと、


そして、世の中には美容やファッションのメソッド情報が溢れかえっているけれど、
難しい情報ほど実はあまり実用的ではなくて、
本当に多くの普通の女性を美しくするのは、本当に少しのコツや工夫であるという事実、


それから、女性が綺麗になる努力をするという力は、本人にとっても社会にとっても、内にも外にもポジティブなことしか生まないということ。


そのユーザーの実像シンプルな事の2つを、
しっかり良心的な見地から結んであげることが、
この時代にたくさんの女性に愛されるためのメディアとしてのあるべき役割
なのではないかと思っています。



そこから考えると、
動画というのは革命的な手段だなと感じていまして、
映像の情報量の多さ具体性、感覚的に訴えてくる力というのは、
女性ユーザーにとの相性がこの上なく良いなと。

それで、冒頭の
「女の子の綺麗になりたいを動画で解決する時代」
がきてるなと、思うに至っています。


溢れかえる情報・コンテンツの中で、
確かに愛されるものを作っていくために、まだまだ挑戦することがたくさん、
自分の仕事に満足できない日もありますが、がんばります。