年の瀬ということで、

今年刺さった本ベスト4をまとめてみたら
(なんだか結果マニアック臭がしちゃったんですがw)
一年を振り返るのに「今年刺さったこと」を見返すと、どんな一年だったか、
自覚しているよりも一歩深く振り返れた気がします。


※特に順位はない、刺さったベスト4冊です。



1.希望の資本論

今年なにが面白かった?と聞かれて大体最初におすすめしているくらい、
私の中で今年ヒットしたのが希望の資本論。

対談形式なのでどれも2時間前後で読める手軽さですが、
「知識を展開」することを生業としている二人の掛け合いなので、
文字通り「知識量」「わかりやすさ」に掛け算がおきているというか、
内容の凝縮度が半端じゃないです。

生まれた時から当たり前のように自分が置かれている
資本主義というシステムを、
現代的な視点から改めて読み解き、
自分の立ち位置を自覚したり、
資本主義や歴史という視点からいろんな気づきのポイントを得られた入門書として、
最高の一冊でした。


大世界史
新戦争論

希望の資本論をきっかけに池上彰×佐藤優シリーズにハマり、
ほぼ毎月出版されている佐藤優さんの本は
今年なにかしらいつもバッグに入っていたんじゃないかという..





2.半径5メートルの野望

 

お会いしたことあるとか、個人的にファンだからとかそういうことを取っ払って、
女も男もとにかく悩めるビジネスパーソンが今年読んだ方がいい1冊といえば、
半径5メートルの野望だと思います。
私は、仕事人としてのはあちゅうさんをとても尊敬していて、
日本一仕事ができる女性だとずっと思っているのですが、

アナ雪からはじまった「ありのままの自分」礼賛風潮まっただ中の今年のはじめに、
「ありのままの自分でいいわけなんてない」
と堂々と一石を投じて、
野望を持つ、夢をかなえる、努力する、
そういう現代で敬遠されがちだけど、本当は当たり前に大切な「泥臭いこと」たちを
着実にやっていくべきだと、背中を押される一冊。

自分に喝入れしたい時に、ずっと持っていたい本です。





3.教団X
教団X
中村 文則
集英社
2014-12-15

 

今年1番一気読みした小説。
読みたくて読んだというより、こんなに分厚い小説とか私読める子だっけ..と思いながら読み始めたら
徐々にというよりぐぐぐぐっと、中に引き入れられたまんま戻ってこれなかったみたいな
読後感、ぼーっとしちゃうほどの迫力というか、
映画以上にスペクタクルな体験を与えてくれた一冊でした。


2つの宗教という題材を振り子のように行き来する物語の中で、
善悪を隔てるものと、
それにまつわる様々なことについて
宇宙、愛、性、貧困とテロリズム、等々、
多様な切り口から考えさせられ、

それなのに超エンターテイメント、という、奇跡的な面白さでした。




4.月と六ペンス&ジゴロとジゴレット(新訳)

 
月と六ペンス (新潮文庫)
サマセット モーム
新潮社
2014-03-28


今年はこの新潮文庫の新訳をなにげなく手にしたのをきっかけに、
サマセット・モームの短編にもハマりました。

嫌味すぎるほど鋭いのに、なぜかオシャレ、
スタバでアイスラテ飲みながらモームを読んでいると、
ちょっと高尚で贅沢な時間をすごしているような気分になれるモームの短編は、
「短編」というものに対して自分がずっと求めていたものに出会えたような感覚がありました。

なんとなくそうした方がいいとされているような社会通念に踊らされる人たちを滑稽に描き、
それ以上に無知ゆえに傲慢な人々をオシャレな皮肉とユーモアで批判し、
更に小説とはどこまでも「面白く」あるべきだという娯楽性の高いモームの作品たちに触れていると、

そういうものに因われずに
「なにかを貫く生き方の美しさ」を教えられているような気がします。





個人的にも変化が多く、
戦後70年という節目の年だったことも手伝って、
今年は今までがむしゃらにしてきたことを、いい意味で俯瞰して考えなおす時間や、
それを手助けしてくれる作品にたくさん出会えた幸せな年だったな、と思います。


なによりも、
読書量がぐっと増えたことによって、読書趣味ですとナチュラルに言うようになったことが、
自分にとっては1番充実した変化でした。

読書について今年思ったことはこちらに↓

人生は短いとはじめて思った話
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来年もいい本にたくさん出会えますように。